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山田美帆(やまだみほ) ■取材・ロケ・コーディネーター ・中央アジア/シルクロード カザフスタン キルギス ウズベキスタン(カラカ ルパクスタン) タジキスタン トルクメニスタン ・ロシア・コーカサスなど 旧ソ連 ・イラン ■映像翻訳(ロシア語/カザフ語など) ■添乗・ツアーコーディネート メールはこちらへ yksilkroad@yahoo.co.jp *写真・記事ともに無断転載禁止。ご使用に際しては、メールにてご相談ください。 ++++++++++++++ ブログパーツ
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2006年 05月 20日
サマルカンドのレギスタン広場。観光客の姿が写っていない私の唯一の写真です。
綺麗に整備されすぎている感があり、これまではあまり好きな場所ではなかったのですが・・・GWに訪れた時には新しい発見が。 コの字に聳え立つメドレセの中央部分には舞台が設置されていて、夏には東洋音楽祭などのコンサートが行われたりします。 この舞台に無造作に数脚のイスが置いてありました。何の気なしにイスに腰掛けてぼんやりメドレセを見上げていたのですが・・・3つのメドレセの中央に身を置くと、まるでオーケストラを聴いているかのような気分になったから不思議。レギスタン広場を眺めるのではなく、レギスタン広場の中でそれに直に触れている感覚。 私とガイド君がそこに座っていたら、同行者の方々も集まってきました。そして、全部で7脚あったイスを一列に並べ、しばし皆で3つのメドレセが奏でる協奏曲を楽しみました。 「レギスタン広場を見る」には、一番上の写真を撮った展望台のところからがいちばんのビューポイントだと思い込んでいました。確かに広場を一望するにはもってこいの場所ではありますが・・・ 外側からではなく、内側から、もしくはすぐ下から眺めてみると、また違った表情が楽しめるものなのですね。 案外、カメラを持っていなかったからこそあった新しい発見だったのかも・・・と思います。写真を撮ることからはしばらく距離を置いています。物をカメラに収めようとすると、どうしてもその全体像を捉えようとするもの。手ぶらでいたからこそ、その物に近づいてみたくなったのかもしれませんね。 よくよく考えてみれば、私たちが身を置いてメドレセを見上げた場所こそ、まさに「レギスタン広場」だったに違いありません。 夜-レギスタン広場で行われた音と光のショー。 展望テラスの下にはベンチが並べられ、普通はそこから鑑賞するもの。 最前列のベンチへと足を運びながら、「昼間の舞台のところでショーを見られたらいいのにね・・・」と同行者の方がぽつりと一言。同じことを考えてはいたのですが、警備員もいることだし、果たしてそんなことが可能なのだろうか?と内心躊躇していた私。 期待しないでダメ元で警備員と主催者にお願いしてみたところ・・・何と舞台にイスを並べてもらえたのです。 イスを並べながらも「近くの舞台からよりも、離れた観客席のベンチからの方がショーはよく見えるんじゃないの?」と言う警備員。確かに誰もがそう思い込みがちかもしれませんが、レギスタン広場の中心に身を置き、間近にショーを鑑賞して一同大満足。 ショーが良かったわけでは決してありません。流れてくるテープの音など全く耳には入らず、ライトアップもたいそうなものではないから。 ただ、夜空とライトに立体的に浮かび上がる幻想的なレギスタン広場、メドレセの上に姿を見せていた三日月と星空を内側から堪能しました。 ショーを見ていた他のお客さんは「あの人たちだけどうして前で見ているの?」と疑問に思っていたかもしれません。ひょっとしたら、「普通はここのベンチから見るものだから・・・」と思い込み、前へ出るという行動を起こせずにいたのかもしれません。でも、イスは8脚しかなくても、舞台に座って見ればいいのです。舞台は私たちだけの特等席ではありません。会場にいた全員がそう望むならば、警備員も主催者も舞台での見学を許可したことでしょう。 その瞬間、その場所に身を置ける機会はまたとないかもしれません。 物理的に無理なことなら論外ですが、そこに人間の意志や感情や判断が働く以上、「私はここで何をどう感じたいのか・・・」まずは主張してみよう。常に積極的、ポジティブでいよう。最初からダメだと思い込まないこと。「これはここから見るもの」「これはこういうもの」という固定観念から自由になること。そして自分の感覚や直感を大事にすることも時には必要なんだなぁ・・・ これを機にそう実感しました。 「意思さえあれば、達成できない目的はない」-これは私のウズベク人の分身君の言葉です。
by yksilkroad
| 2006-05-20 07:27
| 中央アジア
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