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山田美帆(やまだみほ) ■取材・ロケ・コーディネーター ・中央アジア/シルクロード カザフスタン キルギス ウズベキスタン(カラカ ルパクスタン) タジキスタン トルクメニスタン ・ロシア・コーカサスなど 旧ソ連 ・イラン ■映像翻訳(ロシア語/カザフ語など) ■添乗・ツアーコーディネート メールはこちらへ yksilkroad@yahoo.co.jp *写真・記事ともに無断転載禁止。ご使用に際しては、メールにてご相談ください。 ++++++++++++++ ブログパーツ
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2006年 02月 06日
ガリラヤ湖周辺にはイエスの奇跡と布教の足跡が数多く残っています。
故郷ナザレで布教をするようになったイエス・キリストをナザレの人々は受け入れず、崖のふちから彼を突き落とそうとすらしました。これを機にナザレを離れたイエスは宣教の地としてガリラヤ地方を選び、湖畔のカペナウムという地を拠点とし、この地方を巡り歩き人々に教えを説くようになったのです。 病人を癒し、死人を生き返らせるなどの奇跡を次々と起こすイエスを慕い集まった群集を前に、イエスは山へ登り、その上から説教を行います。これが山上の垂訓と言われるもの。 「心の貧しい人々は幸いである。天の国はその人たちのものである。悲しむ人々は幸いである。その人たちは慰められる。・・・義のために迫害される人々は幸いである。天の国はその人たちのものである。私のためにののしられ、迫害され、身に覚えのないことであらゆる悪口を浴びさせられる時、あなた方は幸いである・・・」「求めなさい。そうすれば与えられる。探しなさい。そうすれば見つかる。門をたたきなさい。そうすれば開かれる。」などの言葉は有名ですね。そして、この説教の後、弟子たちの中から12使徒が選ばれたのでした。 ガリラヤ湖を一望する標高125メートルのこの丘は「祝福の山」と呼ばれ、山上の垂訓の教会が建っています。 この祝福の山、私にとっては「蜜の幸せの山」としてイスラエルでも忘れられない場所となりました。お気に入りとなるナツメヤシの蜜を教会の売店で買い求めたからなのですが、「求めなさい。そうすれば与えられる。探しなさい。そうすれば見つかる・・・」とまさにそのお言葉通り(笑)。これからはどこへ行っても新しい発見があるように、常に何かを探し続けていきたいものです。 このガリラヤ湖にはセントピーターフィッシュ(聖ペテロの魚)と呼ばれる魚がいます。 クロスズメダイの一種で、オスは稚魚を口の中で孵化させるのですが、稚魚が再び口に還ってこないように口の中に石をくわえる習性があるのだとか。イエスの弟子ペテロによって釣り上げられた魚の口の中から銀貨が出てきた話にちなんで「聖ペテロの魚」と名付けられたそうです。この魚は水温が冷たいと死んでしまうそうで、現在ではエイン・ゲヴというキブツで養殖されています。この魚を使った名物料理が”セントピーターフィッシュ”。 この日はちゃんと日本のお醤油を準備していきました。現地の人たちはレモンを絞って食べるのですが、日本人がお魚を食べるときにはやっぱりお醤油でしょう。さっと油で揚げてあるこのお魚、あっさりとしたホッとする味でした。 この地方出身であるイエスの弟子のひとりであるペテロという人物、本名はシモンといったそうです。「ペテロ」とはギリシア語で「岩」という意味。岩のような風貌とその頑固さから、イエスは彼をペテロと呼んだのだとか。 ←天国の鍵を持つペテロ像。像の左下には聖ペテロの魚。 イエスから天国の鍵を託されるほど信頼されていた弟子。後にイエスが捕らわれたときには身の危険を恐れ、「イエスなど知らない」と3度は裏切ったものの、イエスの死後はその復活をきっかけに師の信頼に応え、後継者としての自覚に目覚め布教に身を捧げます。エルサレムからローマを股にかけ熱心に布教活動を行うも、ローマ帝国のネロ皇帝によりローマで捕えられ、逆さ磔にされて殉教。バチカンにあるカトリック教会の総本山、かの有名なサン・ピエトロ寺院の下には彼のお墓があります。そう、「サン・ピエトロ」とはイタリア語読みで「聖ペテロ」のことですね。 イエスの時代、辺境であったガリラヤ地方の人々は気性が激しかったと言われています。弱さも強さも併せ持ったこのペテロ、頑固で無骨で不器用でも人間的で情熱的・・・きっと愛すべき人物だったのでしょう。天国の番人ペテロ-天国の入り口でならそんな彼に会えるかもしれませんね。
by yksilkroad
| 2006-02-06 07:15
| イスラエル
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