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山田美帆(やまだみほ) ■取材・ロケ・コーディネーター ・中央アジア/シルクロード カザフスタン キルギス ウズベキスタン(カラカ ルパクスタン) タジキスタン トルクメニスタン ・ロシア・コーカサスなど 旧ソ連 ・イラン ■映像翻訳(ロシア語/カザフ語など) ■添乗・ツアーコーディネート メールはこちらへ yksilkroad@yahoo.co.jp *写真・記事ともに無断転載禁止。ご使用に際しては、メールにてご相談ください。 ++++++++++++++ ブログパーツ
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2016年 07月 25日
「○○が今年新しく”世界遺産”に登録された」というニュースはよく聞きますが、「××が今年”危機遺産”リスト入りした」というニュースはほとんど聞かれません。 今年は1件がリストから外されたものの、8件が新たに追加され、現状55件のサイトが”危機遺産”リストに載せられています。ちなみに、現状の危機遺産全リストはこちらから。 そして、今年、残念ながら中央アジアから”危機遺産”リスト入りしてしまったのが、”シャフリサブス歴史地区”(ウズベキスタン)。 シャフリサブスの危機遺産リスト入りの理由としては、 「シャフリサブスはティムールの出身地で、ティムールが築いた華麗な都市遺跡が残っているが、周辺にホテルをはじめとする近代的な建物が次々と建設され、世界遺産の景観に不可逆的な影響を与えつつあると懸念されている。」(上記のAllAboutのサイトより引用) とありますが、まさにその通り! 「世界遺産の景観に不可逆的な影響」とはよく言ったもので、何度も通う身としては実に納得のできない街並みの変わり具合に開いた口も塞がらず…久しぶりに去年の秋にシャフリサブスに行った時には昔の遺跡や町の様子が全く思い出せず、ここどこ…⁈と浦島太郎状態だった私(笑)。 ティムールの夏の宮殿だったと言われる巨大なアクサライ宮殿からティムール像までは緑もある公園的な風景。 その先のコク・グンバズ・モスク辺りまでの通り沿いにはバザールや食堂などがあり、人々の生活が垣間見れるにぎやかな通りだったのが… 一方、今では・・・ 何だか分かりませんが、通りも建物もバザールも…以前にあったものすべてを壊し、木々すら切り倒し、新しい道を建設中。現在ではここも真新しくイスラムテーマパーク的に整備されていることでしょうが(笑)。 この新しい道路に植林された気がこんな木陰に育つまであと何年かかるのでしょうか…⁈ 悲しくなるのは私だけではないはずです。 自分が最も愛したであろう故郷の町の今日の景観にいちばん悲しむであろうは、他ならぬこの男、ティムール本人に違いありません。 ところで、以前は別料金でアクサライ宮殿の上に上れたのですが、現在は上がれなくなっています。 こちらはまあ、安全確保上致し方ないことですが、以前見られた上からの眺めを懐かしんで… この程度の開発に留めておけばよかったのでしょうが、残念ながら、ウズベキスタンの整備という欲望は留まるところを知らないようです(笑)。 ただ一つ、現状で評価に値することがあるとすれば、アクサライ宮殿の壁のタイルは未修復のままにされているこいうことでしょうか? タイルに関しては、現在でもこんな感じであることに、唯一安堵してはいますが、それでも数年後にはどんな風に変わってしまうのか、私には不安でなりません。 サマルカンドからシャフリサブズまでの山越えルートの景色。 そして、これは”危機遺産”シャフリサブスだけに限ったことではなく、サマルカンドもブハラも同様、もしくはそれ以上の懸念があると思えてならない今日この頃。 訪れる度に失われていく情緒と景観…そういう意味では、私の中ではサマルカンドもブハラもとっくの昔に”危機遺産”だと言っても過言ではないでしょう。 というわけで、昨今のサマルカンドやブハラの景観にも言いたいことは山ほどあるのですが、それはまた次の機会に…
by yksilkroad
| 2016-07-25 13:28
| 中央アジア
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