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山田美帆(やまだみほ) ■取材・ロケ・コーディネーター ・中央アジア/シルクロード カザフスタン キルギス ウズベキスタン(カラカ ルパクスタン) タジキスタン トルクメニスタン ・ロシア・コーカサスなど 旧ソ連 ・イラン ■映像翻訳(ロシア語/カザフ語など) ■添乗・ツアーコーディネート メールはこちらへ yksilkroad@yahoo.co.jp *写真・記事ともに無断転載禁止。ご使用に際しては、メールにてご相談ください。 ++++++++++++++ ブログパーツ
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2005年 12月 21日
今年も残すところあとわずか、カザフスタンの片田舎の家族から遥々手紙が届きました。
私が彼らと出会ったのは2002年12月末、キルギスとの国境に近いカザフ南東部の片田舎をテレビ番組の下見で訪れた時のことでした。 取材などに出ている間は偶然なのか必然なのか…不思議な出会いがたくさんあるものですが、人口600人ほどの村でのこの家族との出会いも運命的なものだったのかもしれません。そう言えば、2003年の新年はこの村で迎えたのでした。零下20度ほどの寒さの中、村の中をお客に練り歩き、行く先々で安ウォッカを散々飲まされ、ぼんやりした頭で迎えた新年も今では懐かしい思い出です。この家族と出会ったお陰で番組の撮影も上手くいき、以来ずっと家族同然の付き合いが続いています。撮影当時は学校に通っていた子供たちも、すでに大学に通っていたり、働き始めていたり…まるで自分の妹や弟たちの成長を見守っているような気さえします。 手紙を書いてくるのはたいていはおばあちゃん。こちらとしては手紙で家族全員の近況をこと細かく報告して欲しいものですが、手紙の半分は決まって「日本では元気でやっているのか? 今度はいつ村に顔を出せるのか? また会えるのが待ち遠しくて仕方がない」などとこちらの様子を気遣う他愛もない内容。肝心の家族の近況はあまり詳しく書かれてはきません。「今度の手紙ではみんなの近況をもっと詳しく知らせてね」と返信しても、次の手紙はまたいつも通り…という全く要領を得ない文通ではありますが、家族の近況報告が少ないのはみんなが元気な証拠だと思うことにしています。 最近は仕事でカザフへ行くことがあってもなかなか自由な時間が取れず、最後にこの家族を訪問したのは確か2004年の5月。丸1日時間が取れないと、アルマティからこの村まで往復するのは不可能なのです。冬になれば大雪で道路が封鎖されてしまうこともありますし…とにかくアクセスの悪い山あいの小さな村ですが、どこまでも広がる天山山脈と大平原、澄んだ空気に抜けるような青空と星空…夏でも冬でも景色は絶景! 手紙をもらったせいか、何だか無性に村を訪ねたくなってきました。 村には商店が1軒だけ、家には電話もなく携帯電話も入らない、水道が通っていないので毎日馬に乗って山の湧き水をくみに行かなければならない、娯楽は写りの悪いテレビと人同士のつきあいくらい…私たちの便利な生活からは想像も出来ない田舎での生活ですが、贅沢も無駄もなく自然と共存し、それぞれが自分の居場所と役割を持っています。そんな環境に身を置くと、生活の不便さなど全く気にならず、不思議とほっとさせられます。羨ましいかな、私たち日本人が失いつつある大切なものを彼らはちゃんと持ち続けているのかもしれません。 仕事道具は自分の身ただひとつ-という私ではありますが、毎回違う現場でこうしてさまざまな出会いを重ねていけることが、自分にとってのいちばんの糧であり誇りだと思っています。 ちなみにこの村を舞台にした番組は、DVDでも観られます。 題名は「それは運命か奇跡か!? ~DNAが解き明かす人間の真実と愛~ 」 レンタル屋さんにもあると思いますので、興味のある方は一度ご覧ください。
by yksilkroad
| 2005-12-21 02:56
| 中央アジア
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Comments(2)
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tmshanagn304 at 2005-12-21 10:46
こんにちは。
大家族ですが、おじいちゃん、おばあちゃん、あとの人の家族関係は想像しながらながめました。人間は生活する上で、何が豊かなのか、貧しいのか解りませんが、一旦物質を求めて走り出すと止まる事が出来ないのでしょう。 製作されて番組は放映されましたか?ウチのテレビは壊れてNHKしか写りません。残念ながらDVDもありません。
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yksilkroad at 2005-12-22 00:09
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