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山田美帆(やまだみほ) ■取材・ロケ・コーディネーター ・中央アジア/シルクロード カザフスタン キルギス ウズベキスタン(カラカ ルパクスタン) タジキスタン トルクメニスタン ・ロシア・コーカサスなど 旧ソ連 ・イラン ■映像翻訳(ロシア語/カザフ語など) ■添乗・ツアーコーディネート メールはこちらへ yksilkroad@yahoo.co.jp *写真・記事ともに無断転載禁止。ご使用に際しては、メールにてご相談ください。 ++++++++++++++ ブログパーツ
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2008年 10月 09日
カザフスタン南部、タラズの町からシムケント方面へ20キロほどのアイシャビビ村。
幹線道路から少し入ったところに、アイシャビビ廟とババジカトゥン廟が佇んでいます。 どちらも11~12世紀の間、カラハーン朝時代に建てられた女性の廟といわれていますが、文献が残っていないため、様々な伝説が語り継がれています。 焼成煉瓦造り。装飾煉瓦の模様が美しく、ティムール時代の青いタイルの建造物とは違った味わいがあります。 ブハラにあるサーマーン朝時代のイスマイル・サマニー廟(10~11世紀、中央アジアで最古のイスラーム建築といわれる)にも劣らない美しい廟です。 今年5月にここを訪れた際、ババジカトゥン廟の正面の上をふと見上げ・・・ 「あれ、この装飾、途中で修復をやめてしまったのかしら・・・?! 廟自体は修復したけれど、細かい装飾は面倒くさくなってしまったのかもしれないなぁ。」 と、ふと思ったのです。 アラビア語の碑文も中途半端。文字の周りには装飾が施されているのに、それも一部しか修復されていません。 そのとき廟の前の売店でジャンブール州にある歴史的建造物に関する本を買ったのですが、先日その本を何気なく読んでいたら、偶然にもこんな記述が。 「廟の正面上には装飾帯の碑文があるが、テラコッタを用いたナスフ体(アラビア書道の書体のひとつ)で ”これは偉大なる乳母・・・・ババジカトゥン・・・・”と書かれた部分が残っていた。この墓銘碑にはおそらく廟の建造年も書かれていたのだろうが、その部分は失われていた。文字と文字の間の部分には、絨毯模様のような幾何学模様と植物模様の装飾が散りばめられていた。」 確かに、これだけ見れば、碑文の文字の間が細かい装飾で散りばめられていたのは容易に想像できますね。 この文字と装飾、意外と発見されたとときのままの状態なのかもしれませんね。 もちろん、廟を修復した職人に直接確かめたわけではありませんし、ナスフ体が解読できるわけではありません。細かい装飾は途中で修復するのをやめてしまった可能性もなきにしもあらずですが・・・ それでも、完全な形で修復するよりも、こうして一部を残すのもよいのでは・・・と、偶然収めていた写真を眺めながらそう思っています。
by yksilkroad
| 2008-10-09 04:55
| 中央アジア
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Comments(2)
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orientlibrary at 2008-10-09 09:21
こんにちわ♪
アイシャビビ廟、大好きです!テラコッタの浮彫りが最高!ここは世界遺産になるべきだと思います。カラハーン朝、すごいぞ、という感じです。 いつも中央アジアのイキイキした、そしてリアルな情報を紹介してくださって、ありがとうございます。中央アジアはけっして情報が多いといえない地域だけに、こちらのブログはとてもありがたいです。これからも記事を楽しみにしています。よろしくお願いいたします。 イランの手摘み紅茶、先日Mさんからお裾分けをいただき、プロジェクトの会場で皆でいただきました。「おいしい!!!」、、、予算上プロジェクトの定番だった日東紅茶(けっして悪くない味です。あの価格でホントありがたい紅茶)とは、まったく違うものでした。あんなおいしい紅茶を飲んだのは久しぶり、というか、もしかしてあの濃密さや香りは初体験かも、、、感激でした。
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yksilkroad at 2008-10-09 09:30
orientlibraryさん、どうもご無沙汰しております。
アイシャビビ廟やカラハーン朝は興味深く、私も大好きなんです! 確かに、カラハーン朝、ずごいぞ・・・ですね。 9月下旬に中央アジアから戻ってからしばらく放心していたら、例のイベントも終了してしまいましたね。行きたかったのですが・・・残念。Mさんからもメールいただきましたが、詩の朗読とセタールの演奏会は好評だったようですね。紅茶はイベントで皆さんで一緒に飲んでくださって感謝! また何かイベントがあればお知らせください。 それから、イスラムアート紀行の再開も楽しみにしていますよ~! 何でも広く浅くの私などよりもずっと細かくて専門的な情報を提供していますもの。貴重なブログですよ。 それでは、またお目にかかれるのを楽しみに・・・
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