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山田美帆(やまだみほ) ■取材・ロケ・コーディネーター ・中央アジア/シルクロード カザフスタン キルギス ウズベキスタン(カラカ ルパクスタン) タジキスタン トルクメニスタン ・ロシア・コーカサスなど 旧ソ連 ・イラン ■映像翻訳(ロシア語/カザフ語など) ■添乗・ツアーコーディネート メールはこちらへ yksilkroad@yahoo.co.jp *写真・記事ともに無断転載禁止。ご使用に際しては、メールにてご相談ください。 ++++++++++++++ ブログパーツ
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2008年 09月 09日
タシケント産のこの赤ワインは中央アジア産ワインでは珍しくドライで、なかなかいけます。
値段は市価で3~4ドルほど、タシケント空港の免税店では8ドルだったと記憶しています。 ただし、これは昨年10月の値段。物価高で値段が上昇している可能性が大ですが。 (注:”免税店”なのに市価よりもなぜ高いの?・・・と決して突っ込まないでくださいね。ロシアや中央アジアではよくあることです。) ウズベキスタンのおすすめ赤ワイン。 その名も”オマル・ハイヤーム”。 このワインに”ウズベキスタン”などというベタな名前を付けずに、敢えて”オマル・ハイヤーム”としたところはかなり粋だなぁ・・・と感心。 11世紀のセルジューク朝の時代に活躍した優れた学者・詩人であったといわれるオマル・ハイヤーム(1048年?~1131年)。 現在のイラン北東部にあるネイシャブールに生まれ、青年期にはサマルカンドやブハラで過ごしたこともあったそうです。数学・天文学や占星学に秀でた学者であったオマルは、セルジューク朝の王であったマリク・シャーに招かれ、若くしてメルヴの天文台長となり、現在のグレゴリウス暦よりも正確な暦法を算出したといわれます。その後、宰相ニザーム・アリムルクと王であったマリク・シャーが亡くなると政治的後ろ盾を失い、故郷のネイシャブールで隠居生活を送ったのだとか。 今でこそ「偉大な詩人」ともいわれるオマル・ハイヤームですが、ペルシア語で遺された四行詩集”ルバイヤート”は、彼の死後数百年の後、やっと日の目を見ることになります。偉大なる学問的業績の陰で、当時は世俗的といわれていた四行詩”ルバイヤート”をひっそりと書き溜めていたのでしょうね。 **************** その故は、めぐる「時」、葡萄の果より しぼりたる、はしけやし、よき丈夫は、 ひとめぐり、ふためぐり、盃をほし、 ひとりひとりと、静やかに憩につきぬ。 注:マール社「ルバイヤート」より引用 **************** ワインと詩を愛した孤高の人、オマル・ハイヤーム。 彼の故郷ネイシャブールは、ササン朝ペルシアの王シャープール1世によって建設された町で、古くからトルコ石の産地としても有名です。 そのネイシャブールに行きたい気持ちは山々ですが、禁酒国のイランでワインを楽しむわけにはいきません。 まずはサマルカンドかブハラあたりで。 ”オマル・ハイヤーム”のグラスを片手に、彼の詩を読んでみるのも素敵かも・・・と、そんな気になってきました。 若き日のオマル・ハイヤームと激動の中央アジア史に思いを馳せながら・・・
by yksilkroad
| 2008-09-09 04:16
| 中央アジア
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