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山田美帆(やまだみほ) ■取材・ロケ・コーディネーター ・中央アジア/シルクロード カザフスタン キルギス ウズベキスタン(カラカ ルパクスタン) タジキスタン トルクメニスタン ・ロシア・コーカサスなど 旧ソ連 ・イラン ■映像翻訳(ロシア語/カザフ語など) ■添乗・ツアーコーディネート メールはこちらへ yksilkroad@yahoo.co.jp *写真・記事ともに無断転載禁止。ご使用に際しては、メールにてご相談ください。 ++++++++++++++ ブログパーツ
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2005年 09月 07日
遅ればせながら、先日のシベリア墓参団同行に関して。
新潟空港からダリアビア航空のツポレフ機で一路ハバロフスクへ。 飛行時間は約2時間と近くて便利なのですが、やっぱりロシアはロシア。 到着後、パスポートコントロールを通り、再びパスポートチェック、乗客全員が入りきらない ほどの狭苦しい場所で荷物を受け取り、大混乱の長蛇の列をクリアしてやっと外に出ること が出来ました。ロシアの非効率さは相も変わらず。 毎年夏になると、全国強制抑留者協会という財団法人から数班の墓参団が出るのですが、 今回、私が同行したのはアムール州を回る班で、総勢8名。うち3名が抑留体験者、5名は 現地で亡くなった方のご遺族でした。 最年長者は81歳のおじいちゃん、抑留地を60年ぶりに訪れるのだ、と特に大張切り。 墓参団といってもそれぞれの参加者の目的は様々で、現地でのスケジュール調整が難しいケースがあると聞いていたものの、幸い私のグループは和気藹々、お互いの意思を尊重する雰囲気があり、添乗員としては助かりました。 全員好奇心旺盛で元気一杯。寝台列車に往復約30時間ほど揺られても大丈夫。 現地食もちゃんと食べるし、悪路にもめげずに全日程を消化でき、ホッ・・・ 若い人よりもよほどバイタリティーがあるのには驚かされました。そもそも、目的ある旅なので、余計に頑張れるのでしょうね。 シベリアといっても、日本から空路ですぐに飛べるハバロフスクなどの大都市以外への アクセスはまだまだ大変なのが現状。こういう墓参団にでも参加しなければ、個人では なかなか行ける場所ではありません。 それに、墓参団に参加すると協会から補助金が出るので、参加費の個人負担が少し軽く なるのだそうです。 私たちが回ったのは主にアムール州で、 新潟~ハバロフスク~ブラゴベシェンスク~ザビチンスク~ポヤルコボ~ライチヒンスク ~ブラゴベシェンスク~ハバロフスク~新潟 というルートでした。 長距離寝台車での移動は気ままな私の性に合うのでしょう、大好きです。 コンパートメントのない簡易寝台でも大丈夫。周りの人たちとわいわい語り合いながら一期 一会の出会いを楽しみ、時速約60キロで列車にのんびり揺られての旅は移動距離も実感 できるのでオススメです。 まず、自分の車両の車掌さんとは真っ先に仲良くなっておくのがポイント。車掌さんに外れると、楽しいはずの列車の旅が不愉快なものに変わってしまうことも多く・・・ 長距離移動の場合、現地の人たちは思い思いの食料の他、ナイフ・フォークやスプーン、 食器類まで持ち込みます。寝台列車には湯沸し機がついていて、いつでもお茶を飲んだり、カップラーメンを食べたりできるのです。 乗客に行商人が多い列車だと、運んでいる商品の一部を列車内で勝手に車内販売する人 たちが現れたり、停車駅では近所のおばちゃんたちがホームに食料品やお惣菜を売りに 来たり、乗客はそれぞれ気ままにトランプやクロスワード(ロシア人たちは大好き)を楽しん だり・・・現地の人々の生活を垣間見るという意味でも列車での移動は旅の貴重なエッセンスですね。 さて、墓参団の方々はといえば、ロシアで列車に乗るのは初めての人がほとんどで、最初はみんなとても緊張していた様子。行きのハバロフスクからブラゴベシェンスクまではなかなかリラックスできなかったようでしたが、無理もありません。 ブラゴベシェンスクからハバロフスクへの帰路はさすがに慣れて安心したのでしょう。朝から何時間も食堂車で延々とお茶を飲みながら談笑し、車窓を楽しんでいました。(ずっと白樺の林か、見えてもアムール川と単調的な車窓ではありましたが) 狭い2人乗りのコンパートメントよりも開放感のある食堂車の方がきっと居心地がよかったのでしょうね。 私たちが利用したのは二人乗りコンパートメントの一等車。車両は私たちのグループだけでほぼ貸切り状態でした。一等車は食堂車の隣なので、車内での移動は便利。そうでないと全長1キロ以上もある列車内を車両から車両へと果てしなく移動する羽目になります。 いちばんの目的はもちろん墓参でしたが、終始しんみりした雰囲気だけになることなく、現地ではいろんな人たちと触れ合い、現地食を楽しみ、列車やバスでの長距離移動でロシアの広大さも感じてもらえたというのはよかったです。 何より、参加者全員に「また機会があれば、来年もシベリアに行きたい」とのお言葉を頂いたことが、「可能な限り現地の人たちと触れ合い、現地の生活を垣間見、現地食を楽しみ、極力陸路で移動する」がモットーの私にはいちばん嬉しいことでした。 今日はこの辺で・・・
by yksilkroad
| 2005-09-07 00:12
| ロシア・旧ソ連
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Comments(2)
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