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山田美帆(やまだみほ) ■取材・ロケ・コーディネーター ・中央アジア/シルクロード カザフスタン キルギス ウズベキスタン(カラカ ルパクスタン) タジキスタン トルクメニスタン ・ロシア・コーカサスなど 旧ソ連 ・イラン ■映像翻訳(ロシア語/カザフ語など) ■添乗・ツアーコーディネート メールはこちらへ yksilkroad@yahoo.co.jp *写真・記事ともに無断転載禁止。ご使用に際しては、メールにてご相談ください。 ++++++++++++++ ブログパーツ
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2008年 06月 16日
チョウザメ(キャビアの親魚)はイランではウズンブルンと呼ばれます。
ウズンブルンとはトルコ語で「長い鼻」という意味。 カスピ海の港町、バンダレアンザリのシラット(国営漁業機関)の冷凍庫でチョウザメの剥製を見せてもらうと、その名の通り。こんな姿をしていました。 2億年程前からそのままの姿で生息するチョウザメ。 100年ほど生きるものもあると言われ、魚類の中では最長寿といえるかもしれません。 が、そのチョウザメはキャビア目当ての乱獲により数が激減し、ワシントン条約で絶滅危惧種に指定され、規制対象となっているのはご存知の通り。 密漁も行われているであろうことは否めないでしょうが、イランではキャビア漁は国営の漁業機関のコントロール下に置かれています。 ギラーン州の州都ラシュトには養殖センターもあり、ここでチョウザメを卵から育て、年間1000匹ほどが河からカスピ海へ放されるそうです。そのうち無事に成長するのは3%ほどだとか。 成長しても産卵するようになるまでにベルーガは14~18年、セブルーガは3~7年、アセトラは12~13年、シープは12~13年・・・ でも、キャビアを取るためには母体も殺すことになるので、成長する養殖ものの3%という数字も微々たるものなのでしょうね。 難しいことはさておき、キャビア漁を見学すべく漁船に乗せてもらいました。 が、残念ながらこの日は網にはチョウザメはかかっていませんでした。 「昔は一日に大量のキャビアが取れていた頃もあったけれど、今では本当に少なくなってしまったよ。」 と漁師さんたちはつぶやきます。ワシントン条約による輸出規制もあるならば尚更でしょう。 世界三大珍味と言われるキャビアの値段は、1キロ200ドルほど。 キャビアが高級珍味ならば、親魚であるチョウザメの肉は・・・? キャビアが稀少であれば、親魚のチョウザメの肉も稀少なものであるには違いありません。 バンダレアンザリのレストランにて、チョウザメのケバブ。 見た目はチキンケバブ。 あっさりしているけれど、大味な感じがしました。 チョウザメの肉は現地のレストランにもあったりなかったりで、値段は時価。カスピ海産のマヒ・セフィード(鯉科の「白い魚」)やその他ケバブ類に比べると値段は高めです。 ・・・という訳で、カスピ海沿岸ならではのチョウザメのケバブ、現地へ行かれたら是非お試しあれ。 (イラン以外でもカスピ海沿岸諸国ではチョウザメが食べられます。トルクメニスタンでいつか食べたのはチョウザメのフリッター、カザフスタンではシャシリクでした。)
by yksilkroad
| 2008-06-16 04:15
| イラン
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