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山田美帆(やまだみほ) ■取材・ロケ・コーディネーター ・中央アジア/シルクロード カザフスタン キルギス ウズベキスタン(カラカ ルパクスタン) タジキスタン トルクメニスタン ・ロシア・コーカサスなど 旧ソ連 ・イラン ■映像翻訳(ロシア語/カザフ語など) ■添乗・ツアーコーディネート メールはこちらへ yksilkroad@yahoo.co.jp *写真・記事ともに無断転載禁止。ご使用に際しては、メールにてご相談ください。 ++++++++++++++ ブログパーツ
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2006年 02月 14日
イスラエルから戻ってからというもの、少しずつヘブライ語を勉強しています。
ロシア系の移民も現地ではヘブライ語を使って生活しているので、私にだってロシア語訛のヘブライ語くらい・・・と思って始めてはみたものの、実際にはそれほど簡単でもなさそうです。語彙は少なそうでも、動詞も主語も目的語も男性・女性で形が変化するのです。しかも、ミミズが這ったような難解なアルファベットを覚えるのにすでに挫折しそうな状態。 でも、まず何よりアルファベットを叩き込むことからですね。 実は先日のイスラエル滞在中、文字が認識できなくてヒヤっとしたことが。 エルサレムの新市街でバスを降り、昼食のレストランへ入るときのこと。ガイドさんが先にバスを降りてレストランへ入り、ドライバーさんと話をしていた私はうっかり出遅れてしまいました。レストランの名前は分かるものの、周囲の看板はすべてヘブライ文字表記。どこが目的のレストランなのかさっぱり分からずキョロキョロ、ウロウロ。幸い、ガイドさんが気が付いて外に出てきてくれたので救われましたが、言葉や文字が認識できないことに普通の人がどれほどの不安を感じるものか、ということが身をもって分かりました。 ヘブライ文字といえば、グルジアの文字とも何だか似ているような気がします。グルジアでも町なかの看板表示はすべてグルジア語。聞けばなんと、ソ連時代からグルジア語表記のみだったとか。ここではまだロシア語で話せば誰かが答えてくれる安堵感はあったものの、言いようのない不安感は拭えず、やはり心細く感じたものです。 自分が言葉やコミュニケーションを生業とする仕事をすることが多いので、何を言われているのか分からない状態には人一倍ストレスを感じるのかもしれません。通訳を挟まなければコミュニケーションが出来ない場合でも、通訳の言葉を待っている間は相手の表情からニュアンスを読み取ろうとしています。 →コカコーラのグルジア語看板 アルファベットと言えば、驚いたことにヘブライ語には子音しかありません。 私が持っている教科書には母音記号がふられていますが、通常は子音だけで表記し、読む場合には勘を働かせて頭の中で母音をつけて発音するのだとか! とてつもなく難解? いいえ、逆にそれだけ語彙が少ない証拠だと思うことにしています。文字の表記を勘で読むということは、日常生活で普通の人が認識できないような単語にはまずお目にかからないということなのでしょう。 言葉の響きに慣れ親しむことも重要です。 学生時代にソ連を旅行していた時のこと。列車の中で同室になったビア樽のようなロシア人のおばさんが声を荒げて話し掛けてきます。「私は彼女に怒られているのだろうか?」と最初は思ったものの、何のことはありません。ロシア人は一般的に声が大きいのだとすぐに分かりました。 言葉のイントネーションやテンポが分からないと、あらぬ誤解が生じることも多々ありますね。「貴女はロシア語で話すときには日本語のときよりも声が大きく早口。顔の表情も大きく変わり、まるで別人のよう・・・」とよく人に指摘されます。特に怒って声を荒げた時などには、周囲にいる日本人に与える印象は最悪ですね(笑)。普段は大きな声でロシア語を話す中央アジアの日本語学科の学生が、日本語を話すときだけ声がか細くなるのとは正反対です。 言葉を習得する過程では、その言葉を母語とする人たちのジェスチャーや考え方などもおのずと染み付いてくるもの。笑いや皮肉の感覚も言葉によりそれぞれ。相手の習慣を知らずして円滑なコミュニケーションは図れません。自分の中にある根本的な性格や考え方こそ変わらなくても、外国語を話しているときに表に出てくる自分はTPOにより違ってきているのでしょう。それを自分自身が認識していないと、大変なことになりますね。 言葉は生き物、だからこそ面白いのです。 自分が使えそうな言い回しだけは暗記し、徐々に使えるようになってきました。 イエスが2匹の魚と5つのパンで5000人の群衆を満腹にさせたという「パンと魚の奇跡の教会」の土産屋でのこと。お土産の値段を聞いて「高い!まけて!」と覚えたてのヘブライ語を口にした途端、ヘブライ語でまくし立て始めた売り子のおじさん。何を言われたのかさっぱり分からずきょとんとしている私を見て英語で一言。「ロシア語訛だったから、てっきりヘブラ ↑教会内のパンと魚のモザイク イ語分かるのかと思ったのに・・・」とがっかりされてしまいました。 そう、会話もキャッチボールが出来なければつまらないですよね。 こんな私がどこへ行っても必ず買ってくるものといえば、現地語の会話集。 そうそう、3月にはイランへ行くことになりました。本棚で眠っていたロシア語・タジク語の会話集を開いて、挨拶くらいは覚えていくことにしましょう。タジク語はペルシャ語系の言葉で、ペルシャ語の方言のようなもの。しばらくヘブライ語をお休みして、タジク語訛のペルシャ語を覚えてみることにしようかとも思う今日この頃です。 ところで、柿原さんという苗字の方、イスラエルに行って自己紹介したら笑われてしまうかもしれません。カキは「ウンチ」でハラは「糞」だそうです(笑)。自己紹介は下の名前でしましょう! いろいろな意味で、言葉は面白いですよね。
by yksilkroad
| 2006-02-14 00:43
| イスラエル
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Comments(2)
Commented
by
tmshanagn304 at 2006-02-14 11:15
読ませていただきました。
0
イスラエルで言葉の魔力を試してみました。
「トーマスマン」などのイスラエルの話題が満載だそうです!
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