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山田美帆(やまだみほ) ■取材・ロケ・コーディネーター ・中央アジア/シルクロード カザフスタン キルギス ウズベキスタン(カラカ ルパクスタン) タジキスタン トルクメニスタン ・ロシア・コーカサスなど 旧ソ連 ・イラン ■映像翻訳(ロシア語/カザフ語など) ■添乗・ツアーコーディネート メールはこちらへ yksilkroad@yahoo.co.jp *写真・記事ともに無断転載禁止。ご使用に際しては、メールにてご相談ください。 ++++++++++++++ ブログパーツ
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2014年 06月 16日
ここ数年、うちでは私が海外から持ち帰る蜂蜜の消費は、もっぱらハニートーストが定番となっています。
厚切りの食パンに切り目を入れ、バターを塗ってトーストし、トースターから出す直前に蜂蜜を乗せてとかすのがポイントです。 これなら固まった蜂蜜も程よくとろけてくれるので口当たりがまろやかになりますし、とけても花の種類によって風味も舌触りが違うのがよく分かります。 海外からのお土産の蜂蜜を持て余していらっしゃる方、この食べ方を一度試してみてください。 ********** 蜂蜜と言えば、中央アジアでお目にかかれるのは、蕎麦の花の蜂蜜、野バラの蜂蜜、向日葵の蜂蜜、しながわはぎの蜂蜜、ラクダ草の蜂蜜、綿花の蜂蜜、山の蜂蜜・・・などでしょうか? それ以外にはロシアやウクライナ、バルト三国では、菩提樹やアカシア、栗の花の蜂蜜(これは、ひょっとしたらマロニエの可能性も大ですが・・・)なども有名。 ”蜂蜜”と一言で括っても、産地も花の種類も色も味も舌触りも固さも見た目もさまざま。蜂の巣入りのものもあれば、例え同じ花の種類でも、産地が違えば味も微妙に違うんです。 バザールでは養蜂家さんの直売品を瓶詰にしてキロ換算で販売、スーパーでは瓶詰めの既製品・・・と販売の形態もさまざまです。 蜂蜜は甘味としてだけでなく、民間療法にも用いられていますから、 「蕎麦の蜜は貧血やヘモグロビン不足に、山の蜜は呼吸器疾患や喉の炎症に、しながわはぎは肝臓疾患に効果的・・・」 試食をさせながらいろいろと効用を説明してくれる売り子さんや養蜂家の話を聞くのも興味深いもの。 それでは、色や見た目がどれくらい違うのか、養蜂家直営の幹線道路沿いの露天のもので比べてみることにしましょう。 左から・・・今年最初の採れたての野バラの蜜(採れたては黄色っぽくさらさらしている)、今年最初の採れたての蕎麦の蜜(さらさらした濃い茶色)、去年採れたアルタイ地方の山の蜜(どろっとした白濁色)、去年の野バラの蜜(黄色っぽい色はほぼ同じでも、少し固まり始めているのが分かりますか?) バルト三国では菩提樹の蜂蜜が多い。 上の写真のようにスーパーで売られている既製品の蜂蜜はもちろん試食ができませんが、露天やバザールでは次から次へと味見をさせてくれますから、味見をして、お気に入りの蜂蜜を見つけましょう。お気に入りの蜂蜜の種類が分かっていれば、次に買うときにも楽ですしね。 ただ、味見をきちんとしたい場合には、ミネラルウォーター持参をおすすめします。気前のよい売り子さんに味見をさせてもらっていると、試食で口の中が甘くなりすぎてだんだん味が分からなくなり、最後には試食するのが面倒になってしまいますから・・・(笑)。 空き瓶があれば好きな量だけ量り売りもしてもらえます。 売り子は旦那さんと郊外で養蜂をしている女性。ここでは蕎麦の花と菩提樹の蜂蜜が売られていました。 左から・・・ロシア産アルタイの山の蜂蜜、リガの中央市場の蜂蜜屋さんからいただいたラトビアの菩提樹の蜂蜜、リガのRimiで購入したガウヤ国立公園(”ラトビアのスイス”と称されるスィグルダの辺り)の蜂蜜、ロシア産バシキールの菩提樹の蜂蜜。 同じ菩提樹の蜂蜜でも、ラトビアのものとロシアのものでは色が違うのが分かりますか? なぜ敢えてこうして瓶を並べてみたのかと言うと・・・蜂蜜は腐るものではないので、このように固まった(もしくは固まりつつある)状態のものを買うのがいちばん無難だと書きたかったからなのです。 特にその年の採れたてのさらさらの新しい蜂蜜がまだ出回っていないはずの冬や春の場合、バザールやスーパーでさらさらの瓶を見たら、それは本物の自然な蜂蜜ではない可能性が大。一方、こうしてすでに固まっているものや時間が経って徐々に固まってくるものは、間違いなく自然の蜂蜜だということです。 もちろん、蜂蜜の種類によってはすぐに固まりにくいものもあり、前年の春の終わりから夏にかけて採られたものでもさらさらとしているものもあります。そして、私の知る限りで言えば、グルジアの蜂蜜は数年置いてもなかなか固まりません。 ですから、固まらないさらさらな蜂蜜=ニセモノと100%断言できるものではありません。 ・・・が、ロシアや中国などでは人工的な蜂蜜が売られていたりするケースも多々あり得ますから、個人的にはやはり確実に自然な蜂蜜だと分かるものを購入されることをおすすめします。 中央アジアなら、私のおすすめの蜂蜜は、アルタイの白い蜂蜜(舌触りはかなりざらっとしていて、かなり濃厚で個性的な味)、野バラの蜂蜜(多分、これがいちばん万人受けするシンプルな味かと)・・・ロシアやバルト三国なら、菩提樹(新しい蜜は黄色っぽくてさらさらしていますが、固まると黄色がかった白色になる)や蕎麦の蜂蜜(濃厚で少し癖のある味なので、好き嫌いは分かれるかも?!)でしょうか? 風味や舌触りの感じ方には個人差がありますから、何はともあれ、購入の際には是非味見をしてみてくださいね。 ********** ところで、ハニートースト専門店なる店があるのかどうかは知りませんが、蜂蜜とパンを好みで選べるようなハニートースト専門カフェをオープンしたら、そこそこ流行るのではないかと考える今日この頃。そんな店には美味しい紅茶とコーヒーも欠かせません。 今、頭の中でざっと数え上げてみただけでも常時10~15種類以上の蜂蜜がストックされている我が家(笑)。 今日はキルギスの山の蜜とカザフスタンの向日葵の蜜でハニートーストを。 もちろん、毎日ハニートーストを食べているわけではありませんが、明日はアルタイの白い蜜とでタジキスタンの山の蜜とラトビアの菩提樹を使おうか・・・カザフスタンの向日葵やしながわはぎの蜜もあれば、ウズベキスタンの向日葵や綿花の蜜、トルクメニスタンの綿花やラクダ草の蜜、ロシアのバシキールの蜜、極東の蕎麦の蜜もあるし、ウクライナの蕎麦やアカシアの蜜、グルジアの蜂蜜もあるし、次はどの蜂蜜を使おうか・・・ というわけで、自宅で随時ハニートースト専門店を開店中の我が家であります。
by yksilkroad
| 2014-06-16 04:21
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